記憶方法を学んでからしばらくして、教えてもらったやり方で、何気なく手元にあったクレジットカードの番号を記憶してみた。
半信半疑、気負わず、
「出来るはずないやん」
って。16桁の番号。すんなり覚えることができてしまった。2〜3週間経った今でも覚えている。
すごすぎないか!自分でもビックリしてしまう。
そして、まさかと思いながら円周率の100桁の記憶に挑戦!
さすがに、これは無理だろうと思ったけど、多少の時間はかかったが、そんなに苦労することもなく、覚えることができた。
恐るべし!この記憶方法、やばいんじゃない。ちょうど60歳の誕生日を迎えたばかりの私ですら、100桁覚えることができたんだから、現役高校生の次男なんか、この術を会得すれば、テストなんか何も怖くないはず。
早速、次男に言った。
「ねーねー、私すごくない?何と円周率100桁覚えることできたんだよ」
「ふーん、じゃあ言ってみて」
思いだしながら、ゆっくりゆっくり言ってみた。最後までなんとか言えた。
「ねー、すごいでしょ!」
私の予想では、
「へー、すごいなぁ。じゃあ、俺もやってみるわ」
と、反応するはずだった。
しかし、冷静になって息子を見て見ると、しらけた表情で、
「あー、すごいね」
と、ボソッと一言。
また、やってしまった。自分がはしゃいでどーするんだ。私が、今さら円周率100桁覚えたところで、何になるの。
肝心の息子のやる気を思いっきり削いでしまった。何のために高いお金を払ったんだ。息子のためなんだけどなあ。
大人気ない自分が、嫌になる。