何だかなあ…の朝

週1程度の頻度で、自宅から電車で1時間かけて某所にアルバイトに行っている。時給1000円、4時間のみの勤務だ。そんなアルバイトに向かったある日のこと。  

朝の通勤電車で私の前に座っていた大学生とおぼしき青年がくしゃみをした。その瞬間、私の右腕に、何か冷たいものが飛んできた。彼の唾だ。わざとではない。生理現象だから仕方がない…のもわかっているけど、ペタッと張り付いたその感触が、気持ち悪くて仕方がなかった。

「もし、彼がインフルエンザだったら…」
「もし、彼が飛沫感染する恐ろしい病気だったら…」

電車の中は退屈だからいろんな妄想をふくらませていた。

駅に着くといそいでトイレに駆け込み、水道で唾がとんだと思われる場所を洗い流した。それでもまだ違和感が残っていたが、とりあえずほっとした。

さて、手を拭こうとハンカチを探すが、なんとカバンに入っていない。仕方がないので、洋服の裾で拭いて、ハンカチを買いにコンビニに寄った。

なかなか見つけることがてきず、店員さんに尋ねた。
「ありますけど、高いんです…」
と言いながら案内してくれた。

しっかりとしたタオル生地のピンクの可愛いらしいハンカチだ。で、お値段は、500円。確かに高い。100均でもハンカチを売っているくらいだから、勝手にそれくらいだと思っていた。しばらく悩むが、100均はまだやっていないし、仕事でしょっちゅう手を洗うから、仕方なく購入。

最近、やっと軌道に乗ってきたpay pay でお支払い。ピッの後に、「ペイペイ」と元気よく、スマホが答えた。
ハンカチ代均538円なり。何でこの値段なのかよくわからないが、ペイペイによると8円お得だったらしい。

結局、ハンカチ代でその日のバイト代の8分の1がとんだ。

何やってんだ、私。