トレードマークは、ヨレヨレの帽子

次男のトレードマークは、帽子だ。
夏はもちろん、昼間はもちろん、冬でも夜でも出かける時は、いつでも必ず帽子を被る。
小さい時から出かける時に、帽子を被るように少し言い過ぎたのかも。
いつの頃からか次男の頭には、必ず帽子がのっかていて、顔の一部のようになっていた。
年齢とともに帽子は代替わりし、今のものは、すでに3-4年使っていて、色もあせかなりヨレヨレだ。
あまりにも汚ならしいので、新しい帽子を買ったのに、気がつけばいつものヨレヨレの帽子を被っているのだ。

実はその帽子、長男のものだ。
彼が、一時坊主頭になった時期があって、その時に買ってきたものだ。普段は、いわゆるキャップを被っていたが、唯一おしゃれな帽子で、キャップより上のほうが膨らみ、つばも狭めだ。紺の地色に赤い小さなカープのマークが散りばめられている。カープファンの長男が、カープの帽子と思って買ったけど、じつはカープとは関係がなかったという帽子。
それもあってか、長男には似合わなかったのか、ほぼ新品のまま、処分しようとしていた。いくらなんでも、もったいないので、誰かが被るだろうと置いておいた。

で、その後、そのおしゃれ帽子は、亡くなったおばあちゃんが、グランドゴルフで被ったり、私がサッカー当番に行く時に被ったりしていた。
母にも私にもそれはおしゃれすぎて、なんだか気恥ずかしくて結局被らず、しばらく放置されていた。

そんな中、成長した次男になんとなく薦めてみた。
すると、思いの外次男はそれを気に入り、どこに行くにも何をするにも被るようになり、今日に至っている。

幼児期に使っていたタオルやぬいぐるみを大人になっても、ずっと使い続ける話を時々聞くが、次男にとって、帽子はまさにそんな感じ。

息子は、これからもその帽子を被り続けるだろうなあ。

帽子君、次男を見守っていてね。