それが私の仕事です

現在、3つの仕事をかけ持ちしている私。私メインの自営業。主人の仕事のお手伝い。年間100時間程度のアルバイト。どれもたいした収入はないけど、なんとなく続けて今に至っている。

 

アルバイトは、細く長くかれこれ15年近く続いている。なんせ年間100時間なので、ポツンポツンとの出勤で、その間に一緒に働いていた人も何度も入れ替わり、未だに周りの人の名前を覚えていない。

 

仕事内容もそこを利用するお客様のお世話とリーダーのサポートということなんだけど、滅多にご利用がない。

そのため、私はひたすら、担当の部屋で一人、周りを片付けたり掃除したり、利用した時に使う道具の整備をしながら、時間が過ぎるのを待っている。

時間給は、1000円。こんなことをしながら過ごして1000円もいただいて良いのかと、申し訳なくなる。

人見知りの私には、黙々と一人での作業は、どちらかどちらいうと、気楽で良いことは良い。だから、15年も続いているんだろう。

ただ、時々、どこにやり甲斐を見出したらいいのかわからなくなることがある。

そして、「来年こそはやめよう」と思う。

毎年、その繰り返しだ。

 

完全裏方の地味な仕事。そんな私の仕事にたいして、小学生ぐらいの男の子が、言った。

「ありがとうございます」

「いいえ、それが私の仕事ですから」

と何気なく答えた私。

「カッコいい!俺も大人になったら言おう」

「それが、私の仕事出すから」

シャキーン!!

と、カッコつけて言った少年に、まわりも爆笑。

 

自分の存在意義がわからなくなると、その日の出来事が、思い出される。