幸せな一日

土曜日の朝、主人と二人で朝食を食べていた時のこと。

朝の情報番組で、占いをやっていた。何となく見ていると、
「第1位、天秤座。かつてないモテ期到来!ラッキーな場所は、美術館」
だと。思わず二人で、顔を見合せた。

本当は、一緒に買い物に行こうと思っていたけど、天秤座の主人は、もう「かつてないモテ期到来」に、予定変更。こんな大チャンスに、わざわざ嫁とスーパーなんぞに行ってられるかい、ということで、一人で美術館に向かった。
「かつてないモテ期を体験出来るといいね。でも、浮気はダメよ!」
と主人を送り出した。

還暦を過ぎても、まだまだモテたいらしい。アホらしいと、思いながらも、そんな占いに乗っかって夢を追う主人が、何だかうらやましい。

「たかが占い、されど占い」
誰も100%当たるなんて思っていない。それでも、良いことを言われると嬉しくて気分もあがるが、悪いことを言われると、何だか落ち込んでしまう。

ネガティブな私は、良いことを言われても、あまり期待しないが、悪いことは、いつも頭の片隅にあって、不幸な出来事が起こることに、怯えている。不幸な占いが当たるのがいやだから、幸せな占いも外れると、ホッとする。

いまだかつてないモテ期の1日も、残すところ数時間となった頃、主人が帰ってきた。

いろんな出会いを求めて、美術館をいくつかはしごしたけど、結局、何事もなく無事に帰宅。歩き回って疲れたらしく、帰ってきた時の主人は、ヨレヨレ感満載だった。お疲れ様(^o^)

やっぱりね。占いはこうでなくっちゃ。一日、ワクワク、期待して過ごせたんだから、ある意味ハッピー。
万が一、モテてややこしいことになったら、家庭崩壊の不幸がその先にあったかもしれないし。

世界中の天秤座の誰かが、「かつてないモテ期」の1日を過ごしたんだね。きっと、、、